185: ◆XksB4AwhxU[saga]
2017/05/08(月) 11:14:57.50 ID:3h/q+p2e0
桑田 「うそ、だろ……だって、女子の方は、鍵が」ハッ
桑田 (そうだ、あいつら、部屋入れ替えて……じゃあここは、苗木の)
ザクッ
桑田 「あっ……」ボタボタ
舞園 「……桑田くんが、いけないんですよ」ズズッ
腹から抜かれた包丁は、べっとりと血がついている。
そっか、オレは舞園に殺されるんだ。
桑田 (……あんまりじゃねーかよ、これ……)ズルッ
くそ、いいダイイングメッセージが思いつかねえ。なんかねーのか、まだらのひもみてーなやつ。
桑田 (そうだ、あれだったら……苗木はたぶん分かる)ズッ…
オレは最期の力を振り絞って、壁に『つる』とだけ書いた。
『それ、夢の時間はもう終わりじゃ』
桑田 「……は?」
パアッ…
気がつくと、オレたちは元の場所にいた。山田が「うげえええ」と吐いてるのを、
終里先輩が「大丈夫か?もう終わったぜ」と背中をさすってやってる。
『そなたら、よほど妾の夢が気に入ったようじゃの。今一度見てみるか?』
終里 「冗談じゃねーぞ…オレはもうあんなん見たくねえよ…」
『よう凶夢を耐えた。名残惜しいが、もう時間じゃ。どれでも好きな扉を選べ』
終里 「んじゃ、オレは一番右の行くぜ」
山田 「えええ、三人一緒ではないと!?」
桑田 「なあ、入った瞬間喰われるとかねーの?」
『どれも出口に繋がっておるゆえ、案ずるな』
桑田 「……だってよ、オレは真ん中行っから、オメーもさっさと来いよ」ガチャッ
山田 「うう、これは精神的にキツいですぞ…」ギィッ
____________
バタンッ
桑田 「あー、ひでえ目にあった……龍の方が楽だったわ、マジで」
出た先は、この前とは違って中央広場だった。
ベンチに座って休んでるオレの隣に、終里先輩が出てくる。
204Res/358.32 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20