173: ◆XksB4AwhxU[saga]
2017/05/01(月) 17:59:09.41 ID:Nli3LyVz0
豚神 「……澪田、楽器を変えてみたことはあるか?」
澪田 「へっ?いや、いつもギターだったっす」
豚神 「もしかすると、お前の防壁が全方位に対応できないのはそのせいかもしれない……
試さないで死ぬのはお前も後味が悪いだろう、何か他の楽器を出してみろ!」
澪田 「他!?他って……」むむむ
"音(おと)"
澪田 「……これとか」チーンッ
トライアングルを鳴らすたび、蛇の脳天が次々に爆破される。
澪田 「ほいっ、ほいっ、ほいっ!」チーンチーンチーン
澪田 「めっさつかれる……」グター
豚神 「また数が増えたぞ!」
澪田 「ああああっ、もう!!これ以上デカい音出る楽器は知らねーっすよ!!」カッ
ボンッ!!
豚神 「……ピアノ?」
澪田 「とりあえず、ペダル踏んで……両手10本の指で和音を!」
ガァァァーンッ……!!
それは、すさまじい衝撃。
地面を震わせた音が、青い稲妻となって蛇たちを食い尽くす。
豚神 「すごいぞ、澪田!四方の敵が一気に……」
澪田 「ふふっ、唯吹は無敵っすからね!!」
――ドスッ。
澪田 「!!??」
十神の体に、何匹もの蛇が噛みついた。
背骨がぐしゃっ、とつぶれる音。
白夜ちゃん、と叫んだつもりだった。だが、声となっては出なかった。
背中をくの字に曲げた十神は、澪田の腕の中でぼんやりと空中を見ている。
その体がもはや呼吸をしていないことに気づいた澪田の脳裏に、蘇る声。
『気をつけろよ、澪田。特に背後や上からの気配にはな』
澪田 「ふっ、うぐぅぅ……!」
澪田 「なんで、なんでっすか、白夜ちゃん……唯吹には、気をつけろって言っといて……」ポロポロ
澪田 「白夜ちゃん……!!」
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