169: ◆XksB4AwhxU[saga]
2017/05/01(月) 17:57:12.56 ID:Nli3LyVz0
大神 「朝日奈よ……1438人の命など、お主の細い肩には背負えぬだろう。だが、始で命を救った十神と日向。
そして、溺れたお主を助けた罪木……3人の命なら、どうだ」
大神 「せめてこの3人は救う。そう考えるだけでも、胸が楽にならぬか」
朝日奈 「……」
大神 「我はもう二度と、お主に生を諦めてほしくない」
朝日奈 「!さくらちゃん……」
大神 「言いたかったのはそれだけだ。朝日奈葵は一人ではないぞ」
たくましい筋肉に抱きしめられた朝日奈の目から、ぽろっと涙が落ちる。
俺は十神に目くばせして部屋を出た。
パタン…
苗木 「あ、どうだった?」
日向 「友は強し……ってとこかな」
豚神 「同じ言葉でも、友に言われるのとでは重みが違うということだ」
行くか、と歩き出した俺たちに、苗木は「えっ?ちょっと、どういうこと?ねえ!」と困惑していた。
【夜.左右田の個室】
左右田 「しっかしよぉ、今日はマジでビックリしたぜ。コマンド入力してねえのに自動で動いて
日向をかばったんだもんな。あれか、やっぱお前、七海の生まれ変わりとか?
……なわけねーか」カチャカチャ
ナナミ 「左右田くん」
左右田 「ん?」
ナナミ 「ちょっと……お腹の回線をいじられるのは恥ずかしい、かな」
左右田 「なんだよ、メンテしとかねーとフリーズしちまうかもしれねーんだぞ」ガチャンッ
ナナミ 「うーん、男子に見られるっていうのは……ちょっと」
左右田 「着がえ見られるみてーなモンなのか?機械の考えることってのはわかんねーなあ」ガガッ、ピーッ
ナナミ 「……日向くんだったら、いいかも」
左右田 「はぁ!?……んじゃ、今度からメンテには日向立ち会わすか?」ガキッ
ナナミ 「そういうのじゃ、ないんだけどな……」
ナナミ (なんだろ、この気持ち……日向くんを見てると、胸の回路が動かなくなっちゃうの)
ナナミ (何なんだろう……)
ザーッ…
『これからもわたしに…色々教えてくれる?』
『…あたりまえだろ』
『七海が知りたいこと、俺が何だって教えてやるよ』
ザザッ…
左右田 「……い……おい、七海?」
ナナミ 「……っ!」ハッ
左右田 「島の七海もよくボーッとしてたっけなあ、立ったまんま寝てたのはマジでビックリしたわ」ハハハ
ナナミ (今のは……?)
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