日向「神蝕……?」
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165: ◆XksB4AwhxU[saga]
2017/05/01(月) 17:55:19.69 ID:Nli3LyVz0


日向  「そうだ、辺古山!」ダッ

血で滑る廊下を、保健室目指して走る。

もしものことがあったら……!

日向  「辺古山!」ガラッ

罪木  「治りましたよ。起き上がってみてください」パアア

花村  「よっ……と、お?……すごいね!さっきまで引きつれて痛かったのが、もう治ってる!!」

日向  「花村、お前もケガを」

花村  「うん。とっさに手をかばったら、背中をね……さっきまでズル剥けのグジュグジュ。
     あの痛みと、治療中腰に乗ってた罪木さんのお尻の感触は忘れないよ」


字面だけ聞くといやらしいが、相当な重傷だったらしい。

料理人らしく手をかばって、背中に噛みつかれたのか。


日向  「大変だったな……今日はおやつなんていらないから、休んでろ」

花村  「ううん、やらせてよ。ぼくの才能って、蝕では役に立たないから……せめてみんなを
     元気づけることしか、ね?」

そう言われると、返す言葉もない。


花村  「それに……これが、ぼくにできる精一杯の償いだから」ガラガラッ

西園寺 「……」ベチーンッ

狛枝  「いったあ!……西園寺さん、ばんそうこうはもっと優しく貼ってくれないかな。
     一応僕もけが人だよ?」ヒリヒリ

西園寺 「はぁ?私が消毒してやっただけでもありがたいと思いなよ」

狛枝  「そうか……この程度の不運では、罪木さんのお尻と等価交換できないのか……」ボソッ

西園寺 「ど う い う 意 味?」ギロッ

狛枝  「いたたたっ!やめて、髪の毛引っぱらな……あ、日向くん!助けて!!」

日向  「……今のはお前が悪い」


そこで、ベッドで寝ていた辺古山が起き上がった。

辺古山 「日向?来てくれたのか」

日向  「ああ、お前が心配でな」

辺古山 「嬉しいことを言ってくれる……ここにも蛇は来たが、
     今日は澪田がついていてくれたからな、片腕でもどうにか対応できた」

澪田  「唯吹バリアーは無敵っす!」グッ

日向  「そうか…よかった」ホッ

澪田  「んじゃ、唯吹は一旦失礼するっす!ペコちゃん、安静にしてなきゃダメっすよ!
     お腹冷やさないように、ちゃんとお布団かけるっす!」

辺古山 「分かった」くすくす

澪田  「あとでご飯持ってきてあげるっすねー!」


パタン…


澪田が出ていくと、辺古山は暗い表情で布団を握りしめた。


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