157: ◆XksB4AwhxU[saga]
2017/05/01(月) 17:50:34.33 ID:Nli3LyVz0
葉隠 「六道紅葉」
日向 「ろくどう、もみじ?」
葉隠 「みんなを助けてくれる人の名前だべ。その時が来たら"呼ばなきゃ"いけねえから。
しっかり覚えとけよ」
日向 「分かった……」コクン
朝日奈 「ねえ、葉隠……どうしちゃったの?あんたらしくないじゃん」
葉隠 「俺、今まで人の役に立とうとか思ったこと、なかったんだべ。神蝕に巻きこまれてからも……死にたくねえって、
そればっか考えてた」
葉隠 「でも、これが"信頼"されるってやつなんだな……意外と悪くねえって思えたべ」
朝日奈 「葉隠……」
葉隠 「んじゃ、予言で疲れたから寝るべ」ゴソゴソ
日向 「分かった。……ありがとう」
葉隠 「どういたしましてだべ。……死ぬなよ、二人とも」
ちょっと清々しい表情の葉隠に見送られて、俺たちは部屋を出た。
そして――運命の水曜日がやってきた。
_________
豚神 「どうやら、隔離型の発生は避けられたようだな……お前たちは、作戦会議の通りに動け。
朝食分のカロリーをすべて消費するくらいでなければ、神蝕は生き延びられないぞ!」
澪田 「おーっ!!……輝々ちゃんも!」チラッ
花村 「お、おー!」グッ
日向 (そろそろか……)ガタッ
教科書を片付けて、立ち上がる。
机に立てかけておいた刀を握りしめて、窓の外を眺めた。
――次の蝕は、たくさんの生徒が死ぬべ。
日向 (そうだ……葉隠との約束があった。朝日奈を探し出して、守らないと)
大神は、西地区で予備学科の奴らのリーダー的なことをしているらしい。
そもそも朝日奈が「自分の身は自分で守る!」と俺の助けを拒否していた。
日向 (葉隠があそこまで言うってことは、今日の蝕は相当きついな。
少なくとも、文字を上手く使えない朝日奈じゃ乗り切れないレベルか)
<ガラッ
朝日奈 「日向、今日は……その、ごめん。メーワクかけるね」
罪木 「わ、私は朝日奈さんと一緒に行けてうれしいですよぉ!」
左右田 「七海ー。AI同士でブッキングとか起こってねーか?」カチャカチャ
ナナミ 「うん、大丈夫……だと、思うよ」
左右田 「あ、そうだ。あとで不二咲にメールでファイル送っとかねーと……よしっ、装填完了!
大事にしろよ、セブンが自我と引きかえにくれた力だかんな」ギギッ
腕にケータイ型の通信機をつけられた七海は、「うん、大事にする」とうなずいた。
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