156: ◆XksB4AwhxU[saga]
2017/05/01(月) 17:50:08.55 ID:Nli3LyVz0
葉隠 「あ、あああ日向っち……初めましてだべ……」ガタガタ
日向 「悪いが、時間がないんだ。介錯係の仕事があるからな」
朝日奈 「えっ」
日向 「日本刀の手入れと使い方講座だ。その道のプロ、辺古山ペコ先生をお招きしている」
朝日奈 「」
日向 「で、何の用だ」
聞くと、葉隠は「すー、はー」と深呼吸して、
やっと覚悟を決めた。
葉隠 「日向っち……いや、日向っちとカムクラっちの二人に、予言があるべ」
日向 「!」
葉隠 「俺の"予"は10割当たる。だから、今から俺が話すのは……絶対にやってくる未来の話、って思ってくれ」
日向 「それで、なんで俺なんだ?苗木に話す方がいいんじゃないのか?」
葉隠 「それは、その……日向っちに聞いてほしいからだべ」
目が泳いでいる。嘘だな、と思った。
きっと、苗木には言えないような未来なのかもしれない。
葉隠 「日向っち……次の蝕は、たくさんの生徒が死ぬべ。"始"と同じ……いや、それ以上に。
カギを握るのは、朝日奈っち」
朝日奈 「わ、わたし?」
葉隠 「だから、朝日奈っちに万が一のことがあっちゃいけねえんだ」
日向 「……分かった。俺がそばについて守る」
朝日奈 「日向!」
葉隠 「それを聞いて安心したべ。……これが一つ目の予言。二つ目は、日向っち自身のことだ。
日向っちはいずれ、"神の力"を分け与えられる」
日向 「神?お前、何を」
葉隠 「日向っちは、神の後継者の一人に選ばれたんだべ」
バカバカしい予言だ。
でも、笑って済ませるのは、葉隠の真剣な目が許してくれない。
葉隠 「その力は、カムクラっちでは正しく使えない。だから、日向っち自身が選ぶ必要があんだ。
でも、それはまだ先の話だから、ちゃんと全部の真実を知った上で決めろよ。
そんで、いよいよ三つ目。最後の予言だ」
ごく、と喉が鳴る。
回避不可能な未来の話に、俺も緊張しているようだ。
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