13:ヒヤコ ◆XksB4AwhxU
2017/03/08(水) 17:32:03.04 ID:r4P7jXfa0
日向 「くそ、敵が多すぎるっ……!」ブンッ、ザクッ
日向 「ああっ!」ボキッ
ネクタイを『変化』させた刀は耐久性もあまりなかったらしく…
二体目をどうにか切り伏せたところで真っ二つに折れてしまった。
もう変化させられるものは残ってないぞ……
俺たちのパーティーは、文字の使い方が分からない十神と、闘える状態ではない朝日奈だ。
かくなる上は。
日向 「逃げるぞ!朝日奈、今度こそ走れるか?」
朝日奈 「う、うん!」タッ
豚神 「助かったぞ日向……やはり、お前はやる男だな」タタッ
とはいえ、学園内に逃げ場はない。俺たちはだだっ広い校庭を縦横無尽に走って逃げた。
途中、小泉が西園寺の手を引いて走っているのとすれ違ったり、
化け物に囲まれてなぜか高笑いしている狛枝を見たが、他の仲間には出くわさない。
日向 (まさか……死んだりはしていないよな?狛枝は"幸運"だし、ソニアや
澪田はなんとなく大丈夫そうな気がする。こうなるとやっぱり、
仲間もいなそうな上に、すぐに怯える罪木が一番心配だ……)タッタッタッ
体育館の出口の所に、霧切が立っているのが見えた。
彼女はこめかみに指を当てて、意識を集中させて行く。太もものあたりにチラッと、
文字が浮かび上がっているのが見えた。
"索"(さく)
瞬間、霧切の前にパッとホログラムが現れた。
霧切 「この現象は"神蝕"というのね……学園長は"始"と言っていたけど……これからもっと
様々な蝕が現れるということかしら。
弱点は見た目の通り、頭と心臓部分……四足ということを考えると、脳天を狙うのが
最も効率がいいようだわ。動きはそこまで素早くない。三つ目ではあるけれど、
視力も大してよくない……」
その時、一頭の化け物が霧切に気づいた。「ウウ…」と唸る化け物は、前足を振り上げて、
霧切 「――ふっ!」タンッ
さっきまで霧切の立っていた場所に、大きな穴が空く。
霧切 「知能も低いようね。避けるだけなら簡単だわ。私には武器もないし……蝕が終わるまで
あと数分もない……最初は驚いたけれど、もう大丈夫かも」タタタッ
日向 ("名探偵"に相応しい一文字だな……)
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