12:ヒヤコ ◆XksB4AwhxU
2017/03/08(水) 17:31:04.04 ID:r4P7jXfa0
日向 「やっぱりか……"超高校級の剣道家"は、持ってたはずなんだけどな……
まあ、カムクラが消えたんならそれでいい!」
その時だった。化け物と対峙する俺の耳に、ふと声が届く。
生徒A 「よっ……っと、登れないことは、ないけど……キツいな」ズルズル
生徒B 「頑張れ、もうちょっと……」ググッ
生徒C 「おい桑田、無理そうだしさっさと"出口"作ってくれよ」
桑田 「……たりめーだろ……こんなとこ、一秒でもいられっかよ」ボソッ
予備学科の生徒たちと一緒にいたのは、意外な人物だった。
"超高校級の野球選手"桑田怜恩は、塀に手を当てて「すうっ」と深呼吸する。
"出"(いずる)
パアッと光が放たれて、真っ白な壁に教室の扉が生まれた。
生徒A 「やりぃっ!俺いーちばんっ♪」ストンッ
塀の上にいた生徒は、飛び降りるなり扉を開けて……
生徒A 「……って、あれっ?」
塀の中から、扉を開けて出てきた。
生徒B 「おい桑田、お前ちゃんと出口作ったのかよ!」
生徒C 「出らんねーじゃねえか!もっかいちゃんと……」
桑田 「お、おい!前……」
生徒C 「あ?」
桑田の生み出した扉の上に、ズズッ…と召還陣が現れた。
予備学科の生徒たちは悲鳴を上げる間もなく、ばくんっと呑みこまれる。
桑田 「あ、あっ……!」ガタガタ
桑田 「あ゛っ、あああああああっ!!」
腰を抜かしていた桑田は転がるように立ち上がって、逃げ出した。
化け物の腹の中で、丸呑みされた生徒が暴れている。人の形に出っ張った『それ』は
出してくれ、というように腹を叩く。しかし…みるみるうちに消化されてしまった。
残酷だ……。
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