メイド「私の嫌いな貴方様」
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70: ◆TEm9zd/GaE[sage saga]
2017/08/25(金) 13:22:11.74 ID:BMwP4gfP0

部活動説明会は体育館に全一年生を押し込み、順番に舞台の上で先輩や顧問の先生がどういった活動をしているのか、
また大会での成績はどうだったのか、といったことを紹介するというものだった。


野球部、違う。サッカー、違う。バスケ、違う。次――。

目当ての人のいない部活のお説明は聞き流し、
お姉ちゃんを舞台の上に探す。けれどなかなか舞台上には上がってきてはくれない。


家庭科部、違う。文芸部、違う。理科部、違う。つ、ぎ…………。


女「ぁ――」

今しがた舞台に上がった人たち――いや、端のほうにいる一人の人物に目が釘付けになった。


豪華絢爛な衣装。お姫様もいたし、それを護る騎士のような恰好をした人もいた。
彼女らの後ろの白面には投射機によりスクリーンが映し出されている。

映し出されているのは、去年の映像だろうか、お姫様を護る騎士の映像が。


映像が流れると同時に白を基調とした百合を彷彿とさせるドレスを着た見目麗しいお姫様がマイクのスイッチを入れた。



お姫様「どうもーっ! 私たち演劇部です!」



やけに元気いっぱいな挨拶。スクリーンに映し出されているおざなりな劇。隣にいるお嬢様は目を輝かせている。


そんなことなどどうでもいい。大事なことは、舞台の端にいる人物。


女「いた――」


お姉ちゃんが、そこに。


見つけたら即決。
お姉ちゃんを食べちゃおう作戦の決行を――。


女「演劇部に入部するわ、私……」


お嬢様「わ、わたしも……入る……」


相変わらず憧憬の眼差しで舞台上を見つめるお嬢様と、お姉ちゃんしか見えていない私。


二人の演劇部への入部が決定した。






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