55: ◆TEm9zd/GaE[sage saga]
2017/03/21(火) 11:59:12.34 ID:vPr4H0MT0
そんなこんなで一緒に靴を履き替え、駐車場へと。
女「は?」
駐車場に着くと同時に、目を疑った。
自分の目がくるくるのぱーになったのかと。
目をぱちくりさせてもう一度よく見る。
それでも、普通の生活では滅多に見ることが叶わないそれは、やっぱりそこにあった。
呆然としてただ見つめるばかり。
が、そんな私をおいてお嬢様はその車へと足を止めない。
まるで、その車の持ち主は私だというかのごとく。
いやいやまさか……。
お嬢様「ど、どうしたの……女……!」
突然止まった私を不審に思ったのか、振り返りおどおどと問いかけてくる。
女「ねえ……その車って――」
おそるおそる指を目の前のそれ――黒塗りのリムジンに指を伸ばす。
指先は動揺で揺れていた。
そんな私をお嬢様はきょとんとした顔で見つめ――
お嬢様「家のですけど」
なんてことなく平然とおっしゃられた。
今度は動揺で口がパクパクして上手く塞がらない。
女「金持ちかよ……」
やっと出た言葉がそれだった。最低である。
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