134: ◆TEm9zd/GaE[sage saga]
2019/03/09(土) 20:07:24.24 ID:XWj0qJN60
性癖、と言われ一つ思い当たることがあります。
お嬢様「昨日の……」
ギャル「そう、昨日揉めたその事だねー」
先輩は嘲笑一つ浮かべると、天から目を背け、けれども私と目をあわそうとはしませんでした。
不思議、と私は思いました。
まるで先輩の浮かべた嘲笑が、先輩自身を嘲笑ってるように感じたからです。
ギャル「あの子の好きな人と、私の好きな人とが同じだったという話さ」
笑えるだろ、と先輩はその表情を崩すことなく言いました。
好きな人。
そう言われ、女がある人物と話すときにやけに嬉しそうにしていたのを思い出しました。
好きな……まさか、と。
まさか、まさか……だって、でも――
ギャル「その感じ、誰のことか分かっちゃった?」
思い出したのは、レズといわれ先輩の頬を張った女の姿。
どくんどくんと鼓動が一際強く体を打ちます。
まさかと、嫌な予感が加速しました。
ギャル「そうだよ、私と、女ちゃんは、先生のことが好きなんだ」
すぐ女から元気がなくなった理由に思い至りました。
だって――先生には婚約者がいる。
お嬢様「まっ……まってください! っだ、だって……先輩は、お、おんなと、っつき、付き合ってるって、冗談言ったじゃないですか」
それって、女の事が好きだったからじゃないのかと、仮に先輩が女の気持ち――同じ人を好きだということに気づいて嫌がらせしたのなら、それはまったく意味のないことではないのかと。
だってその場合先輩がすべきことは、女を口説き落とすことじゃなくて、女に先生のことを諦めてもらうことではないのか。
ギャル「ふふっ、そうだね、私は彼女のことを憎からず思ってるね。だから、ちょっかいをかけたんだろうね」
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