メイド「私の嫌いな貴方様」
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127: ◆TEm9zd/GaE[sage saga]
2019/03/09(土) 20:00:21.76 ID:XWj0qJN60



見舞いには何人かきた。

といっても私の交遊関係の狭さたるやレゴ〇ンドがごとくなので、ほんとに数人しか来なかったが……。

見舞いにきた人を数えるのに片手だけあれば事足りる。むしろ余った。


最初にきたのは先生だった。
お姉ちゃん一人だ。


女教師「大丈夫?」


女「久しぶりに会った第一声がそれですか?」


女教師「……もう意地悪言うのはやめなさい。ほかに何て言うのよ」


女「ああぁん、かわいい女ちゃん……目が覚めてないならキスして起こしてあげるわよ、お姫様みたいに。ピスピス――とか」

ダブルピースで言ってみた。
若干白目を剥いて。


女教師「……」


あ、引いてる。
おかしいな昔のお姉ちゃんならこれくらい余裕綽々で言ってたんだけどな。


女教師「……何て言うか、変わったね、女ちゃん。昔はそんなこと言う子じゃなかったのに……」

女「むしろ、お姉ちゃんが言いそうだと思ったけど」

女教師「やめて、黒歴史!!」


そう言い合って二人で笑った。

笑うお姉ちゃんを見て、ああ、ほんとにこの人は変わったんだなと思った。


その後、学校関連の話をして帰った。
また来るそうだ。

自然に笑えていたと思う。

今度来たときは多分、なんで雨のなか傘も指さずに倒れるまで歩いたのか聞かれるんじゃないかと思う。

そのとき上手く笑える自信はない。




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