112: ◆TEm9zd/GaE[sage saga]
2019/03/09(土) 19:45:26.06 ID:XWj0qJN60
………………
…………
……
女教師「今日すごいことがあってね!!」
なんてテンション高く話しかけてきた。
私たちは明日に迫った新入生に向けての部活動説明会の準備をしていた。
といっても、舞台の上で、新入生のみんな、ぜひ入部してねー、というだけだ。部員間での打ち合わせは終えてあり、あとは使う小道具と衣装の準備であったり、映像の確認であったりと、そんなに手間のかからない作業だけだった。
世間話しながらでも十分進められる。
だからだろう。
先生が若干興奮して話しかけてきたのは。
なんだったらミーティング中から、わきわきしていたので、なにか話したいことがあるんだろうなとは察していた。
「なに〜? いいことでもあった?」
作業の手を止め、努めて自然に言葉を返した。
この人と話すときは緊張する。
おかしなところを見せて訝しがられたら、ぽろっと私の気持ちをこぼしかねない。
しかしさりとて、これでも演技はうまい方なのだ。
先生はなにも不審に思うことなく、その声音を保ちながら続けた。
女教師「むかしの知り合いにあってね〜」
「ん? 今日? ってことは新入生かなにか?」
女教師「そうそう、昔仲良くしていた女の子なんだけどね。今でも私のこと覚えててくれて」
女教師「もう最後に会ったのが五、六年前になるのかな。ほんとすっごく大きくなっててね、おお、大人になったんだなぁって」
女教師「あとあと、隠してるみたいだけど私があげたネックレスを今も大事につけててくれてるみたいで。嬉しいなぁ」
女教師「いやー受け持ちの新入生が痴漢にあって最寄り駅で降りたから迎えに行ってこいって言われた時は正直、めんどくさ! って思ったけど、いやぁ女ちゃんに会えて良かったよ」
150Res/198.34 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20