109: ◆TEm9zd/GaE[sage saga]
2019/03/09(土) 19:42:28.61 ID:XWj0qJN60
やけに渇いた音だった。
びりっと掌中に熱が走る。
女「馬鹿にすんな!」
ギャル「馬鹿にはしてないよ、馬鹿にはね」
そういうギャルの目は私を睨み、見下している。ニヤニヤとした笑みを崩すことなく。
馬鹿にしてる、と私は思った。
ギャル「えっと……お嬢様ちゃん、だっけ? ごめんだけどちょっと席離れてくれるかな」
お嬢様「え……?」
ギャル「どこかにいって。私たちから離れて。意味、わかる?」
お嬢様「おんな、ちゃん……」
女「ごめん、この人と話したいことがあるから」
二人きりにさせてくれと。
ギャル「くれぐれも先生は呼ばないでね。私をひっぱたいた過失10割の女ちゃんが先生に怒られちゃうから」
ギャルを睨み付ける。
苛立ちを隠さない。
ギャル「……うぅん、2:8でそっちの過失かな?」
女「9:1にしてもらっていいんでもう片方の頬張らせて貰えません?」
ギャル「ごめんね、私はキリストじゃないから差し出さないよ」
ああ。あああ、ああ。
いちいち、ぐちぐち、本当に。
この人の一言一言が私の神経を逆撫でする。
逆鱗か。この女が私の逆鱗なのか。
ギャル「それに私も、顔はちょっとイラついたかな」
なんていって頬をさする。
気づけばお嬢様はいなくなっていた。
眉根をつりあげ、目の前の女を睨み付ける。
ここからだ。
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