361: ◆MOhabd2xa8mX[saga]
2020/02/28(金) 06:03:36.35 ID:62U1tC5Bo
今回集まっているバンドは全て、ロック・スターに出場するバンドだった。
高校生なんてのは少ない方で、社会人や大学生の方が多かった。
ギターさんが言うには夢を叶える為にフリーターをやりながら出場している人も居ると言う、生活が苦しい状況でも夢を追いかけている。
俺から言わせれば……まぁ、うん。
言っていい事と悪い事がある。
これからの人生、舞台袖で姉の歌を聞く機会があるなんて思いもしていなかった。
どうせ大した事無いだろう、あの両親から教わってきたのなら伝統主義のつまらない歌しか歌えないに決まっている。
対バン形式は集客力が無い俺達にとってはありがたい事だった。
なんとか部長達の友達で賄う事が出来た。
カワイイー
衣装を用意している俺達とは対照的に姉達は制服。あの反応を見るに、観客達にとっては制服が新鮮に映っているのだろう。
姉「――えっと」
気怠い雰囲気で語り出す。
初々しい所信表明のつもりなのか、年齢層が上の観客はまたかと退屈そうにしていた。
姉「正直、出るつもりが無かったんですけど先生がうるさくて」
ドムドム
もうドラムを叩いてる?
姉「私は今日出てる中では一番歌が上手いつもりなんですけど……来てくれてる皆はそう思っていませんよね?」
不良2「大人に混ざってるからっしょ」
ギュイ-ン
ベースまで弾き始めている、まだ前座の最中なのに。
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