俺ガイルSS 『思いのほか壁ドンは難しい』 その他 Part2
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2022/10/11(火) 23:02:14.24 ID:Djle0+rf0
陽乃「まぁ、それはそれとして」
その話はもう終わりとばかりにさっさと話題を切り替える。
陽乃「雪乃ちゃんから聞いてはいたけれど、キミって本当に最後には誰でも救ってしまうんだね」
八幡「そんな大それたことなんてしてやしませんよ」
他人を救うだなんて烏滸がましい。
今回の件だってそうだ。何だかんだ言いつつ、結局はまたいつものように、ある意味既存の枠組であった雪ノ下家と葉山家の婚姻関係をブチ壊してしまったというだけの話だ。
例えそれで誰かが救われたのだとしても、それはあくまで結果論に過ぎない。
いずれにせよ、救われた人間も、そうでない人間も、そのうちにまた収まるところに収まるのだろう。
だが、そこまでは俺の関知するところではない。アフターケアまでは奉仕部の活動の範疇にないのだから。
陽乃「でもハッタリとはいえ、うちのお母さんとあそこまで渡り合えるなんて大したものよ」
その声に珍しく掛け値なしの讃嘆が混じるのを聞いて、少しだけ面映ゆくなってしまう。
陽乃「私の高校時代にも比企谷くんみたいな子がいたら、きっともっと面白かったかも知れないわね」
八幡「いえ、既に十分過ぎるくらい我が世の春を謳歌してたって聞いてますけど?」
陽乃でなければ人でなしっていうくらい。いやむしろ陽乃さんだからこそ人でなしなのかも知れないが。
陽乃「ね、比企谷くんって案外、学校の先生なんかよりも政治家の方に向いているんじゃない?」
八幡「なんすかそれ」
いきなりそんな風に言われ、思わず苦笑してしまう。そもそも端(はな)から学校の先生になるつもりすらない。
それにもし仮にこんなヤツが政治家に立候補しても多分誰も投票しない。俺だってしない。
なんなら立候補する前に全会一致で辞職勧告が可決されリコールが成立するまである。
陽乃「さすがに国会議員までとは言わないまでも、もしかしたら県議会議員くらいなら務まるかもしれないわよ?」
八幡「 ……… とりあえず貴女は今すぐプ〇ティ長嶋さんに謝ってください」
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