俺ガイルSS 『思いのほか壁ドンは難しい』 その他 Part2
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[sage]
2020/05/02(土) 21:09:05.21 ID:aExjX7YW0
雪ノ下母「ヒキタニくん ―――――― と言ったかしら」
言いたいことを全て言い終えて言葉が途切れると、それまで黙って俺の話に耳を傾けていた雪ノ下母が静かに口を開いた。
特に高圧的、という訳でもないのだが、泰然たる居住いもそのまま、表情の読めないどこか造り物めいた美しい顔と、色素の薄い鳶色の瞳から放たれる鋭い眼光に射すくめられるような気がして知らず委縮してしまう。
名前を間違えられる事に関しては既に慣れてはいたはずなのだが、それを正すのも何かしら憚られるような雰囲気だった。
八幡「あ、いえ、はい、あの、比企谷 ……… 八幡です」
既に一度告げてはいるのだが、ここで改めてもう一度、今度はフルネームで名乗る。
雪ノ下母「 ―――――――― 比企 …… 谷?」
呟くように小声で口にしながら、ほんの僅かに眉を寄せる。それはつい先程ではなく、もっと以前、どこかしらで聞き覚えがある、そんな風情だった。
しかし、すぐにゆっくりと頭(かぶり)を振るようにして、
雪ノ下母「ごめんなさい。あまり人の名前を覚えるのが得意ではないものですから」
無論それは、嘘 ――――― なのだろう。仮にも議員の妻ともあろう者が、他人の名前を覚えるのが苦手で済まされる訳がない。
つまりそれは、遠回しに“取るに足らぬ相手の名前など覚える価値もない”と言っているに等しいのだろう。
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