俺ガイルSS 『思いのほか壁ドンは難しい』 その他 Part2
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624:1[sage]
2019/07/14(日) 23:42:51.11 ID:I8jB+if+0

気が付くと、窓の外を眺める三浦の頬を光るものが伝って落ちていた。そのうちにくすんとひとつしゃくりをあげる。

八幡「 ……… お前、結構よく泣くのな」

三浦「うっさい!」

返す言葉はいささか鼻声で、当然、いつものような迫力はない。先ほどの一件で余程気落ちしてるということなのだろう。

そんな三浦を見ているのに偲びなくなった俺は、少しだけ躊躇ったがそのまま黙ってハンカチを差し出す。

三浦「 ……… あんた、それ」

八幡「ちゃんと洗ってあるし、今日は一度も使ってない」

嘘ではない。最近は駅はもちろん大抵の店のトイレにもハンドドライヤーが設置されているので、ハンカチを持ち歩いていても使わずに済むことの方が多い。
そして、そのままズボンと一緒に洗濯機に放り込んでしまい、乾燥して固まった状態でポケットから出てきて母ちゃんに怒られるというのは年頃の男の子あるあるだろう。まぁ、妹に怒られるのは俺くらいかもしれないが。

暫く迷う素振りを見せていた三浦だが、結局あんがと、と照れたように小さく呟くと俺の手からそれを受け取り、


三浦「んぶっ、ち ―――――――――― ん」


……… だからなんで俺の周りってば、こんなヤツばっかりなんだよ。




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