【ペルソナ5】9股かけたけどやっぱりたった一人を決めていく・後編【安価SS】
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266: ◆86inwKqtElvs[saga]
2017/02/13(月) 21:37:04.16 ID:xXTusmpD0

春「……本当にそう言ってますか?」

川上「彼の心の動きまで利用するつもりなら適いっこないよ」

川上「私はそこまでできない」

川上「そこまで徹底的には、できたとしてもやれないよ」

春「…………」

川上「はあ、これでも結構考えたつもりだったんだけどな」

川上「言っとくけど私こういうの本当にダメなんだからね?」

川上「いきなり言われたら絶対パニクるから」

春「けど正直、先生は手強かったです」

川上「いやもう、奥村さんに言われても説得力ない……」

川上「はあ……」

川上「どうやったって彼は私を選べないのがわかったし」

川上「だからここからは、女同士じゃなくて、教師として話すから」

川上「あなたも生徒として聞きなさい」

春「…………」

川上「あのさ、こういうやり方で彼を手に入れたとしてもさ」

川上「彼はあなたのこと好きになってくれると思う?」

春「嫌いには絶対になれないですよ」

春「彼だって、自分が原因なのはわかっているでしょうし」

春「嫌いになれないなら、一緒にいればいくらでも心は変わります」

川上「…………」

川上「私はそうは思えないけどね」

春「…………」

春「彼が私を嫌うとしても」

川上「違う、後者の方」

川上「一緒にいれば心は変えられるって方ね」

春「…………」

川上「奥村さんが彼のこと本気で好きなのはわかる」

川上「その為ならたとえ卑劣と言われる手であっても、他の全てを失っても、躊躇う気がない覚悟もわかる」

川上「でもそれで、奥村さんが本当に全てを失ったら」

川上「彼は一生、悲しみ続けると思うよ」

川上「たとえ一緒になれたとしても、彼から罪悪感が消えることは絶対にない」

川上「更に言うなら、奥村さんも幸せにはなれない」

川上「犠牲の果て、そんなやり方で幸せになるなんて、絶対にないよ」

春「それが何か?」

川上「あー、即答しちゃうのか、ここで……」

川上「なんでこんなやり方を選んだの?」

春「なんで、とはなんですか?」




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