36:名無しNIPPER[sage saga]
2017/01/09(月) 00:21:04.29 ID:JSGxJH370
◇◇◇
そこは、まるで夜の海だった。
暗い真っ黒な空間に、細いピンク色の灯りだけがぽつぽつと浮かぶ。
心細くゆらゆらと揺れる灯りは、自分たちを照らしてくれる恒星を待っているようだった。
やがて、一筋のスポットライトが暗闇を切り裂いた。その下には一人の少女。
「みなさーん、たのしんでくださーい!」
世界中の歓声をあつめて立つ少女、島村卯が、そこに居た。
彼女を見るファンは言った。
「――なあ、卯月ちゃん、ちょっと変わった?」
「ああ、踊りも歌も、ちょっとぎこちない」
「でも――眩しいよな。あの時と一緒で、勇気が湧いてくる」
彼女を見つめる人々は言う。彼女の存在は、確かに希望を与えていた。
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