■■「島村卯月、頑張りますっ」
1- 20
29:名無しNIPPER[sage saga]
2017/01/09(月) 00:14:52.90 ID:JSGxJH370
 でも、それは勘違いだったんです。

「自分で選んだ役割だ。卯月を見た時から、絶対にアイドルになれると信じた自分の心が望んだ役割なんだ」
 プロデューサーさんの口から出た言葉は、誰かに言われたような定型句ではなくて、絞り出すような……それこそ、血を吐くような気迫に満ちたものでした。
「……え?」
「誰がなんと言おうと、『島村卯月』がアイドルになれると信じたのは自分自身だ。あの時、全身の血が沸き上がるような感覚はいつだって忘れない」
 確信に満ちた言葉は、疑う余地もないほどに真剣で……力強くて、温かくて。私の心も、溶けていくようでした。
「ただの少女だった卯月が、絶対にトップになれると思った。それと同じ感覚を、お前からも感じるんだ」
「私、も?」
「ミニライブの時、思ったんだ。これは『島村卯月』のステージじゃない。でも、『島村卯月』に負けないアイドルのステージだって」
 私は、ボロボロだと思っていたステージ。成功はしたけど、『島村卯月』には遠く及ばないと思ったあの日だけど……
「自分の心を決められるのは、自分自身だけだ。それは、誰にだって譲らない」
 それは、この人の希望になっていた。
「島村卯月、君はどうする?」


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
45Res/41.73 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice