845: ◆8zklXZsAwY[saga]
2019/03/25(月) 00:01:22.61 ID:SzhTzFDuO
田中のIBMがすぐ眼前に迫っていた。右脚の踏み込みが大きく振り上げた右腕を鞭のようにしならせ、鋭い爪が横薙ぎのギロチンのような作用を見せながら中野の首にかかる。
永井「中野!」
永井はとっさに中野を突き飛ばす。反射的な行動は二人のバランスを崩し、中野だけでなく永井も床に倒れる。IBMの攻撃は頭上を通過し、反対側の通路にいた女性社員の二の腕をシャツの上から切り裂いた。振り抜いた腕とともに飛び散った血が宙に軌跡を描いた。
中野「てめえ!」
永井「よせ中野!」
うずくまり悲鳴をあげる女性を見た中野が床から飛び起きる。倒れたままの永井の制止を振り切って中野はIBMへ突進した。IBMが振り返って迫り来る中野に顔を向ける。同時に中野がIBMに飛び掛かり、黒い無貌めがけて頭突きをぶつける。次の瞬間、中野の腹部が弾けた。IBMの左腕が中野の右脇腹を肘のあたりまで貫き、まとわりついた羽虫を追い払おうとするかのように振り回し始めた。
「う」「お」「お」
まだ生存している状態にあった中野の口から洩れ出てくる叫び声がブレを含みつつ、左右に振り回される身体の残像と微妙にズレながら聴こえてきた。
その光景に見覚えのある永井は一瞬だけ対応に悩む。その一瞬のロスを後悔するかのように永井は身体を前に突き出し、IBMを発現した。
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