664: ◆8zklXZsAwY[saga]
2018/10/15(月) 20:27:58.81 ID:z5kRHM0CO
オグラとの面会を終え、すこしのあいだスケジュールに暇ができた。とくにやることもなく、永井は用意された自室で身体を休めていた。
永井は寝つきがいいほうだった。頭を枕にあずけ、意識を後頭部に向け、それから枕、ベッド、床へ、意識は地面を突き抜けて地下を掘って、やがて水脈へと辿り着く、そういう垂直に沈みこんでいくイメージを眼を閉じて想像すると、すやすやと寝入る。
三十分の仮眠から眼覚め、永井は更衣室へとむかった。歩きながら、オグラから言われたことを思い返す。
永井「僕は佐藤さんたちより多くのIBMを出せるのか。作戦に組み込めるかな」
永井はアナスタシアのことに考えを移した。
アナスタシアは日に二回、IBMを発現できた。そのときは比較対象が自分しかなかったから、アナスタシアの発現回数が平均的なのか少ないほうなのかわからなかった。いまでは、通常IBMは日に一〜二回しか発現できないとわかっている。
永井はアナスタシアは戦力として充分機能すると考えた。とはいえ、いつ実行されるともわからない作戦へどうやって参加させるか……。
永井は更衣室のドアを開けた。
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