新田美波「わたしの弟が、亜人……?」
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61: ◆8zklXZsAwY[saga]
2017/01/28(土) 22:52:28.25 ID:8ENUCYV1O

戸崎「これは亜人の安全の守るための措置です。十七年前にアフリカで初めて亜人が発見されて以降、世界各地でも発見されるようになった亜人に対して各国政府はその対応を早急に決定しなければなりませんでした。あらゆる分野において重大な研究価値を持つ亜人を違法な売買目的で捕獲しようとする、いわゆる“亜人狩り”が横行するようになったからです。これは亜人の発見率が高いアフリカや中東などの紛争地域にかぎらず、先進国においても報告されている事態なのです。それを専門とする職業的な密猟者や他国の工作員が亜人捕獲のために活動を開始していると考慮しなければなりません。ご自分が国家レベルの案件に関わっていることをどうかご理解していただきたい」

美波「懸賞金のことはどうなっているんですか? ニュースを見るたびに、その話が毎回といっていいほど出てくるんですよ?」


官僚的な語り口で事実を羅列する戸崎の話法は威圧することを目的としたいて、それは確かに効果をはたしていた。実際、美波は戸崎のしゃべり方や話す内容にかなりのところ怯んでいた。だが怯みっぱなしでいるわけにはいかなかった。このまま押しつぶされるようなことがあっては従えられてしまうと美波は漠然と信じていた。おそらくこれが、弟に起きたことについて関与できる最後のチャンスなのだ。故に、とにかくなんであれ問いを発しつづけなければならない。


戸崎「それはよくある誤解です。政府は一般市民による亜人捕獲を推奨したことは過去一度もありません」


戸崎はすこしの焦りもなくすぐに訂正の言葉を繋げた。




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