新田美波「わたしの弟が、亜人……?」
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587: ◆8zklXZsAwY[saga]
2018/04/17(火) 22:12:45.56 ID:7BzTB0Y9O

《戦場に次の三つのうち、ひとつだけ持っていけるとしたらどれを選びますか?》


@修練により鍛え上げられた屈強な肉体
A経験からあらゆる戦略を蓄積した頭脳
B不死身


中野「屈強な肉体だろ」

アナスタシア「コウ、二番だと思います」

永井「そう、すべての人が不死身を選ぶに違いない」

アナスタシア「エ!?」


 アナスタシアは永井がさも当然のように頭の良さを自慢していたたから──永井自身はそれが自慢だとは思っていない。ただの事実なのだ──てっきり答えは二番だと思っていた。そのことを永井に聞いてみたら、経験からって言っただろ、と返ってきた。

 永井はなかばムカつきながら、「聞くほうもヘタなのかよ」と言い捨てた。

 憤慨するアナスタシアを中野がなだめ、おさえる横で、永井がひとりごちるように言った。


永井「それらをふまえて僕らには、あの戦いに介入してできるなにかがあるはず……」


 思考が内へと向かっていくように、永井の声も最後のほうは小さくしぼんで、つぶやくようになった。

 しばらく、といってもそれは、ほんのすこしの秒数だったが、永井が言葉を切ったときの沈黙は、耳が痛いくらいだった。

 気を取り直した永井が、話を再開する。口調はどこか自嘲の色を帯びている。


永井「だが、佐藤にはそれを遥かに上回る人員・物資・経験があるんだぞ。僕らだけで戦う? ハッ、笑えるね」



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