586: ◆8zklXZsAwY[saga]
2018/04/17(火) 22:11:12.16 ID:7BzTB0Y9O
永井は指を二本立てた。中野とアナスタシアはその指を見ながら永井の言葉を待った。永井がふたりの方を向いて、言った。
永井「ひとつ目は……僕がそこらの大人なんかよりよっぽど頭がいいってとこだ」
永井の答えに、ふたりは同意とは微妙に異なる沈黙を返した。同意できなくないが、できればしたくないという沈黙だった。そのような空気に気づかないまま、永井は話を続けた。
永井「僕らは麻酔銃も亜人を閉じ込める部屋も持ってないが、そこは工夫しだいだ。まえ、生涯無力化する手段があるって話しただろ」
中野「したっけ?」
永井「したの!」
永井はアナスタシアに顎をしゃくって、中野の視線をうながした。
永井「こいつがいた古井戸の跡には空気がなかった。酸素がないと人は瞬間的に意識を失う。亜人ならエンドレスだ。こうやって周りを観察すれば、戦う手段は案外転がってるかも」
中野「いたっていうか」
アナスタシア「ケイに落とされました」
アナスタシアははっきり言葉にして反論したが、永井は無視して話を続けた。
永井「二つ目は、戦うための最大のスキルをすでに持っているというとこ。例えば、こういうアンケートを取ったとする」
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