新田美波「わたしの弟が、亜人……?」
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58: ◆8zklXZsAwY[saga]
2017/01/28(土) 22:48:06.65 ID:8ENUCYV1O

美波は既視感のある問いかけにたいして、さきほど巡査部長から質問をされたときとおなじように記憶を探ってみた。二回目の質問だったせいか、海斗のことがより鮮明に頭に浮かんできた。そして妹の病室を訪れた陰鬱な冬の日のことが連想され、かれではないのだろうという否定的な思いがいっそう強くなった。


美波「いえ、やっぱり心当たりはありません」

戸崎「そうですか」


美波は尋ねられたことに答えられないこと、協力者の正体に思いあたりがないことに自責を感じていた。それは戸崎や警察に協力したいからではなく、弟の行方にまったく見当がつかないことに対する愕然とした思いのせいだった。

圭が亜人だと発覚したあと、弟についてのあらゆる質問が美波に投げかけられた。 ーー普段の生活態度は? 最近変わったと思うことは? 夜中に出かけたりは? 問題を起こしたことは? あるいは最近なにかに悩んでいたりとか? 離婚についてどう感じていたと思いますか? 家族関係は? あなたとの関係は良好でしたか? 母親とは? 妹とは? 友人関係は? 協力者にほんとうに心当たりはないのですか? どんな場所に潜伏すると思います? これまでに亜人だと示す兆候はありましたか? 亜人だったと、ほんとうに気づいていなかったんですか?……




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