559: ◆8zklXZsAwY[saga]
2018/02/18(日) 21:40:49.79 ID:oL93h30zO
顔にむかって光が投げかけられた。瞳に光線がまともにぶつかり、アナスタシアは反射的にまぶたをとじた。光が眼に滲みる。ぎゅっと搾るようにまぶたを閉じたので、まぶたの裏側の血流を感じた。
ドームを覗きこんだ人物は光源をさげ、トイレを捜索しているもうひとりの男に向かって叫んだ。
永井「中野、いた」
その声にアナスタシアが眼を開いた。
動く気配を察したのか、永井はふたたび光源をアナスタシアに向けた。
永井はドーム内のむわっとした空気を肌で感じ取って、いった。
永井「よくそんなところにいられるな」
永井はスマートフォンのライトを消し、ドームから離れた。入れ替わるように中野がドームの入口から顔をのぞかせアナスタシアの姿を認めると、おおきく息を吐きながらいった。
中野「あー、よかったー。冬だったら凍死してるぜ」
ドーム内の熱気を感じた中野は手に持ったうちわをバタバタと扇いだ。扇部が外に手招きするのように揺れている。風がアナスタシアのところまで流れてきたが、もともとの空気が暑いので涼風とはいかなかった。
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