525: ◆X5vKxFyzyo[saga]
2017/12/22(金) 23:46:30.86 ID:OBzab0O/O
永井「グラント製薬の本社ビルに旅客機で突っ込んだんだ。その後の対応にあたったSAT五十名も、佐藤に殺された。亜人はいまやテロリストと同義語だ。助かりたかったら……」
中野「あっ!」
中野が突然あげた大声が永井の話を中断させた。永井は忌々しげに中野に振り返った。
永井「なんだよ?」
中野「この子、おまえが逃がしたって言ってたじゃん!」
永井「嘘に決まってるだろ」
いまさらの指摘に永井は頭を抱えたくなった。
中野「はあ!?」
永井「いいからもう黙ってろよ」
当然そんな言葉に納得するはずもなく、中野はさらに食ってかかった。はじめは無視しようとしていた永井も中野があまりにもしつこいので、やがて中野に負けないくらい声を張り上げ、ついには言い争いに発展した。アナスタシアといえば、訳もわからぬまま、罵声を飛ばし合うふたりの顔を交互に見るくらいしかできなかった。
複数の銃声が突然響き渡った。三人は銃声のした方を向いて固まり、押し黙った。
中野「鉄砲?」
永井「行くぞ」
中野「おまえ、何したんだよ」
中野が声を潜めて尋ねた。
永井「何もしてない。亜人だから撃たれただけだ」
968Res/1014.51 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20