新田美波「わたしの弟が、亜人……?」
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511: ◆8zklXZsAwY[saga]
2017/12/22(金) 23:20:18.76 ID:OBzab0O/O

 山中のおばあちゃんは騒がしく鳴っている玄関へと向かう途中、土のついた足跡が廊下に残されていることに気がついた。おばあちゃんは雑巾を取ってくる暇も惜しんで廊下に膝をつくと、服の裾を使って足跡を拭き取り始めた。

 戸を叩く音はさっきよりも増して、いよいよ打ち壊そうとするかのように激しくなっている。


北「開けろ!」


 戸を叩く拳の激しさにも負けないくらいの大声を北があげると、さっきまで揺さぶれるがままだった引き戸が突然開いた。


山中「どうしたんだい、勢揃いで」


 玄関を開けた山中が驚いた様子で集まっている村人たちに言った。彼らは手の中に武器になりそうなものを持ち、なかには狩猟用の銃器を持つ者も数人いた。


北「あのガキはどうした!?」


 集団の先頭に立つ北が山中のおばあちゃんに詰め寄り大声で詰問した。


山中「帰ってないよ」

吉田「山中さん、あいつはアンタの孫じゃない。亜人だ!」

山中「え!?」

石原「あんただまされてんだよ」

山中「そんな……」


 山中のおばあちゃんは茫然した様子でつぶやいた。



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