506: ◆8zklXZsAwY[saga]
2017/12/22(金) 23:12:22.59 ID:OBzab0O/O
堀口「ははっ」
堀口が笑い声をあげた。目の前の若造はひ弱そうにみえて、取り入りかたををよくわかっている。ほかの老人たちも緊張を解くのにうってつけのタイミングでうってつけの飲み物が差し出されたことに喜んで腰を上げた。
石原「じゃあー、誤解も解けたことだし一杯やりますかね」
吉田「コップコップ」
堀口「良太君、酒飲める年だったよな?」
永井「十六ですよ」
堀口「問題ねえじゃねえか」
さてと、この場はてきとうに……。永井は頭のなかで考えたのはそこまでだった。
酒の入った瓶が銃声とともに割れた。瓶を割った散弾は永井の胸部から飛び出してきた。背中を撃たれた永井は額を座卓に打ち付けた。座卓の弾着したところがけばだち、蜂の巣のような穴に透き通った酒と永井の血が流れ込み、混じりあった。
突然の銃撃に驚き、その場を飛び退いた老人たちは、上半身を突っ伏している永井を息を止めながら見た。顔を上げると、猟銃を持った男が入り口に立っていた。
堀口「北さん! あんた、なんてこと!」
堀口が猟銃を持った男に向かって叫んだ。
北「見ろ!」
968Res/1014.51 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20