478: ◆8zklXZsAwY[saga]
2017/10/23(月) 22:49:35.17 ID:rkcK97lyO
観測手02「01がやられた。何だあれは?」
狙撃手02「IBM……? あれがIBMだ! 準備しろ!」
観測手は発炎筒を焚きながら立ち上がった。狙撃手は座射の体勢を崩さず、ビルの外面を走るIBMを狙撃する。そのうち一発がIBMの右腕に当たるが、黒い粒子が飛び散っただけで腕はすぐに修復されてしまう。ビルの外壁を二回踏み込んだだけで、IBMは一〇〇メートルもの距離を一瞬で詰めより、狙撃手の眼前へと迫る。狙撃はまったく当たらなくなっている。狙撃手は接近するIBMの顔がスコープを覆うのを見ながら叫んだ。
狙撃手02「来るぞぉ!」
IBMが窓を突き破った。右足で狙撃手の肩を押さえ込み、床に押し付けると、IBM は『お゛お゛』と叫びながら右腕を振り上げ、ふたたび狙撃手の断頭を目論んだ。見開いた眼が、ギロチンの刃のように降ってくる黒く鋭い爪を捉える。
スプリンクラーがIBMの動きを止めた。観測手はIBMが飛び込んだきた順調、発炎筒を天井に向け、腕をぴんと伸ばしたので、スプリンクラーが作動したのだった。
IBM(田中)『?』
田中のIBMは、突然動かなくなった自身の肉体を心底不思議がっていた。
狙撃手02「止まった……止まったぞ!」
狙撃手は緊張から解放され、胸中に喜びと安堵が満たされていくのを感じながら叫んでいた。
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