432: ◆X5vKxFyzyo[saga]
2017/09/25(月) 20:33:58.59 ID:4fkctst+O
その声には憂いの色が滲んでいて、茜の溌剌さと自分のそれを比較したとき、後者の方にふがいなさを感じでいるような言い方だった。未央の表情にほころびができるのを見た藍子は、ついに胸の内に抱えていた思いを口にした。
藍子「未央ちゃん、無理してませんか?」
未央「え? な、なんで、あーちゃん? 撮影うまくいったじゃん」
藍子「たしかにそうでしたけど、でも未央ちゃん、カメラが回ってないとき、すごく辛そうな表情でした」
未央「そんなこと……」
茜「わたしも見てました」
未央は驚いたように茜を見た。普段の様子からは想像もつかない神妙な面持ちで、茜は静かにぎゅっと結ばれた口許を開いた。
茜「未央ちゃん、飲み物の資料を読んだときからヘンでした。なにかイヤなことを見つけたみたいで、そのあとすぐにスマホでなにか調べて、すごくショック受けてました……でもすぐにいつもの未央ちゃんみたいに元気に仕事がんばろうって言ったから、わたしも藍子ちゃんも黙ってたんです」
藍子「もしかして、美波さんのことと関係が……?」
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