363: ◆8zklXZsAwY[saga]
2017/08/12(土) 22:21:42.18 ID:jvW3su8lO
戸崎は 「なんなんだ、おまえは。痛みに鈍いのか? 亜人にでもなったつもりか?」
表情にこそ表れていないが、戸崎は、激痛に苦しみ喘ぎはするものの、一向に話をしようとも拷問を止めるよう懇願しようともしないオグラの態度に苛立ちと困惑を覚え始めていた。
オグラは苦悶のせいで肩を大きく上下させていたが、呼吸が次第に落ち着いてくると、首を垂れたまま、潜めいた笑い声を洩らしはじめた。戸崎も平沢も、ついにオグラがいかれたのかと思ったが、それにしては笑い声に明確な対象がある気がして、不気味なものを感じ始めていた。笑い声をおさめると、オグラはふたたび顔をあげ、自分を見下ろす戸崎を見て言った。
オグラ「耐えられる程度なのさ……身体の痛みなんてのは」
平沢「戸崎さん、こいつは話さないぜ」
戸崎「なぜ」
平沢「だって、いかれてる」
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