342: ◆8zklXZsAwY[saga]
2017/07/08(土) 14:17:54.56 ID:8mPTevMeO
永井「もう幽霊は出さないの?」
撮影した映像を確認し終えた永井がアナスタシアに尋ねた。永井の疑問を受けても、アナスタシアは目覚めてからと同様浅い短い呼吸を繰り返すばかりで、何もできない。細かく震えてもいる。永井はその反応を見て、黒い幽霊の使用回数には個人差があるみたいだな、と思った。これ以上有益な情報は引き出せそうにないし、中野のこともあるので、早めに処理することにした。
永井「その井戸だけど」
永井は身体をアナスタシアのほうに向ける、背後にある井戸を指差しながら言った。
永井「その穴の中には空気がない。地中のバクテリアが酸素を奪い、たかだか六メートル程度の穴の中を無酸素状態にするんだ。人は酸素のないところへ急に入ると、瞬間的に意識を失う。亜人ならエンドレスだ」
説明し終わると、永井はアナスタシアに近づいてフードを掴み、井戸縁に沿ってアナスタシアを引き摺った。井戸縁にはまるごと欠けたところがあり、そこまでアナスタシアを移動させるつもりだった。アナスタシアはくもぐった呻き声をあげながら、手足をバタバタさせ必死に?いたが、永井は力を入れ一気に引っ張った。
968Res/1014.51 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20