323: ◆8zklXZsAwY[saga]
2017/07/08(土) 13:47:08.43 ID:8mPTevMeO
永井は、その人物の個人的なことまで知るつもりはないとでもいうように、アナスタシアの言葉を遮った。
アナスタシア「アー……はい」
永井「様子はどう?」
アナスタシア「心配、しています。あなたのこと……」
永井「そう」
永井は視線を斜め下の地面に落とすと、黙りこくってしまった。
アナスタシア「あの……」
しばらくして、アナスタシアは永井に声をかけた。永井は声に反応は示したが、顔は地面に向けたままだ。
アナスタシア「今日のこと、ミナミには話しても……」
永井「駄目だ」
なおも顔を上げないまま、永井はアナスタシアの提案を最後まで聞かないうちにきっぱりと否定した。その否定の明瞭さに、アナスタシアはどぎまぎしてしまう。永井が顔を上げてアナスタシアを正面から見据える。その眼から、冷たいと言えるほどの意志が見て取れる。
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