302: ◆8zklXZsAwY[saga]
2017/07/08(土) 13:13:09.45 ID:8mPTevMeO
その直後、ベッドまで駆けつけた医師が中野のすぐ側で叫ぶ。
医師「続行だ! 必ず救うぞ」
看護師「先生、たぶん亜人……」
中野「うるせーな!」
看護師と中野が同時に言う。看護師の口調は戸惑いがちにぼそっとしたものだったが、中野は医師にも負けない大声を出して面倒を終わらせようとする。
中野「裏口は!?」
医師から教えられた裏口から病院を出た中野は、運良くタクシーをつかまえると駅へと走らせる。黒い狼煙があがっていた地域に見当をつけ、切符を買うと電車に乗り込む。
中野 (アレは佐藤達じゃない。方向が違った)
電車に揺られながら、中野はそのように考える。佐藤達以外の亜人。しかしそれが中野にとって味方となるのか、敵となるのか。このときの中野に、それを考える余裕はなかった。
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