新田美波「わたしの弟が、亜人……?」
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299: ◆8zklXZsAwY[saga]
2017/07/08(土) 13:07:57.84 ID:8mPTevMeO

戸崎は麻酔銃を隠した。中野は突然現れた救急車に呆然としながら、ストレッチャーを出す救急隊員にされるがままになっている。


救急隊員1「出血しているとの通報があったが、こんなに重傷とは……」


ストレッチャーに仰向けに寝かせられた中野は、救急車に乗せられる直前、救いの主が誰なのか知る。さっき中野と会話をかわした主婦が子機を片手に電話をしている。彼女は下の様子を見下ろしながら、電話口の向こうに状況を伝えようと身振りも加えて、より大きな声を出していた。


中野「ククク……ハハハ……」

救急隊員1「笑ってるぞ」

救急隊員2「頭を強く打ったのかも」



救急車のバックドアが閉められたあとも、戸崎には中野の笑い声がかすかに聞こえていた。マンションにいた黒服たちが戸崎のところに駆け寄る。


戸崎「あのケガじゃあしばらくは入院になる。どこへ運ばれるか調べろ」


戸崎は黒服たちに指示を出すと、車に乗り込み、バタンとドアを閉めた。


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