285: ◆8zklXZsAwY[saga]
2017/07/08(土) 12:38:54.07 ID:8mPTevMeO
湿気混じりのムワッとした暑気が入り込んでくる。二人は纏わりつこうとする暑気を突き抜けるように、窓から身を乗り出して下を覗き込んだ。地上八階の高さ。亜人といえども思わず躊躇する。
中野「コッ……ココから降りるのかよ!」
秋山「亜人だろ」
中野「高所恐怖症なんだけど……」
秋山「さっさと飛び降りろ! 置いてくぞ!」
秋山は喝を入れるように叫びかけるが、中野は怖がって涙目になり、動けないでいる。
秋山「いいか、奴らは死ぬこともなく誰にもバレずに、電車を脱線させ、旅客機を落とせる。そうなればもっととんでもないことに……」
秋山はどれほど事態が切迫しているか、中野に説明しようとする。
秋山「おれには家族が、娘がいる。どうしても奴を止めたい」
中野「押してくれ……!」
秋山「子供を突き落とせるかッ!」
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