124: ◆8zklXZsAwY[saga]
2017/03/24(金) 22:41:11.20 ID:NJ9NkxEDO
IBM『怖がらなくてよかったのに。佐藤さんから永井の家族は殺すなって命令されたからな』
黒い幽霊は床に倒れる美波を一瞥して言った。
IBM『よくやるよ、この姉ちゃん。ここは四階だってのによ』
黒い幽霊を使用した殺戮は思った以上に簡単で圧倒的だった。黒い幽霊の口角が上がり、はっきりと歪んだ笑みが浮んだ。田中は亜人管理委員会の女と警官二人を殺したことに大きく満足していた。国のために奉仕している職種の人間は、それだけで殺す理由を埋め尽くすのに充分だった。
病院前のベンチに座り眼を両手の手のひらで覆いながら、田中はまた笑った。黒い幽霊を操作していたときの興奮はすでに落ち着いていたが、それと同時に反比例で達成感が田中の心を満たし始めた。田中はこの気持ちをより完璧なものにしようと、達成した仕事の結果を見るため幽霊の首を巡らして部屋のなかを見渡した。
968Res/1014.51 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20