117: ◆8zklXZsAwY[saga]
2017/03/24(金) 22:29:56.35 ID:NJ9NkxEDO
慧理子は眼を下村から自分の手に戻した。さっきの感情の昂りの潮がまだ引ききっていないのか、慧理子の手の甲はうすいピンク色をしていた。その手の上をなにかが通り過ぎる感触がして、慧理子は窓の方を見た。レースカーテンが風に持ち上げられ、ふわふわ揺れていた。いちどカーテンは元の位置まで戻ったが、ふたたび風で浮き上がった。窓からの差し込んでくる光量が増え、壁やシーツの白さがより目立つようになった。慧理子の手がまたなでられた。やさしさを示すような感触で、シーツを握る指がすこしゆるむ。 今度は慧理子は両眼で下村を見た。
慧理子「……ほんとにどーでもいいよーな、話ならあるけど……それをいったら帰ってくれる?」
下村「はい」
慧理子「むかし、飼い犬が死んだとき、おかしなことを言ってたのが印象に残ってる……」
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