新田美波「わたしの弟が、亜人……?」
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103: ◆8zklXZsAwY[saga]
2017/03/24(金) 21:56:45.40 ID:NJ9NkxEDO


李衣菜「美波さん……大丈夫かな?」

みく「そんなの……」


前川みくの言葉はそこまでだった。

プロジェクトルームは明るかった。窓から差し込んでくる陽の光が最も強烈になる時間帯だったし、天井のライトは白く人間の眼にやさしく受容し易い光線を部屋の中のあらゆる場所に届いていたから、部屋に暗いところはいっさいなかった。テレビはつけっぱなしになっていたが、彼女たちはもうテレビに視線を向けていなかった。彼女たちは、床や膝やスカートの模様やそのうえに置かれている手ーーもっと正確にいえば指の第二関節のあたりーーなどにぼんやりと霧消する感覚をともなって眼を向いていた。

失語症患者のリハビリが行われているかのような雰囲気のなかで、緒方智絵里が不意に、自分でもわからない理由で顔を上げた。見えたものといえば、石像のように固まっている自分たちの姿だった。どうしようもなくなり、智絵里も石像に戻っていった。



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