132: ◆3em28n6/NM[saga]
2017/01/08(日) 22:37:03.89 ID:ZkcsownO0
京太郎「俺とあなたの点差は3400、ノーテン罰府で引っくり返りかねない。
――だから俺は、この嶺上牌で一向聴地獄を脱する」
衣「なに……っ!」
何を馬鹿な――そう言おうとして凍りつく。
『有り得る』。何故ならその牌は――場の支配者である衣にさえ、分からないのだから。
京太郎「ヒントは、最初から有ったんだ。昨日の対局、その最後に――あなた自身が言っていた」
『和了りますか?』
『いいや……残念ながら、誰もその牌では和了れないよ。どこぞの嶺上使いならば、話は別だがな』
京太郎「咲があなたに勝てたのは、場を支配する力があなたより上だったから。そう思ってましたけど……」
実際には、違う。
京太郎「あの時あなたは、俺の切った牌を大明槓出来た。
そしてもしあなたが咲なら、そこから、嶺上開花で和了る事が出来た……!
それを『和了れない』と断言したという事は――」
つまりそこが、天江衣の弱点。
京太郎「あなたの支配は、嶺上牌までは及ばない。……それが、俺が辿り着いた答えです」
衣「……っ!!」
戦慄。嶺上牌を引く京太郎に、自分を打ち破った咲の姿が重なり合う――敗北の、予感。
京太郎「……」チャッ
しかし――
京太郎「……」タンッ
衣(この、気配……)
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