131: ◆3em28n6/NM[saga]
2017/01/08(日) 22:36:23.09 ID:ZkcsownO0
――――
衣(……どうした?)
京太郎の手が、止まっている。
衣(早く切れ。それは有効牌ではない筈だ!)
その事実は誰よりも――牌を引いた京太郎よりも、場の支配者たる衣が一番良く知っていた。
衣「……おい、どうした?今になって、負けるのが恐くなったか?」
京太郎「……」
京太郎は全く表情を変えないまま――衣と目を合わせた。
衣「……っ!」ゾクッ
衣(なんだ、このプレッシャーは……!)
京太郎「負ける?そんな事、考えてませんよ。俺はここに、あなたに勝ちに来たんですから――カン」
九筒の、加カン。
衣「四枚目の、九筒だと……!?」
そして京太郎は、嶺上牌に手をかける。
衣「……なるほど、あのポンでわざと衣に海底を狙わせ、それを止めるためにその一枚を温存したのか……!」
カンで引く嶺上牌。それによって衣ではなく京太郎が最後の一枚をツモり、流局にする。
京太郎「――それだけじゃ、ありませんよ」
そう、それだけでは足りない。京太郎の勝利条件には――
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