【蒼の彼方のフォーリズム】【オリキャラss】 蒼の彼方に光が見えた
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45: ◆oUKRClYegEez
2017/01/22(日) 21:55:07.01 ID:RWFuitKW0
悠佳「そうそう、そうやってまっすぐな体勢で……前進してみようか。徐々に前に体を傾けていって」

洸輝「こうか?」

 ゆっくりと体を傾けると、ゆっくりと前方向に加速を始めた。

悠佳「そうそう、そんな感じ。上手いんじゃないかな」

 さっきぐるぐる回ったことを応用して前進しながら軸をそのままに横に回る。

 フィギュアスケートのシングルのスピンをイメージして回る。が、速さはゆったりとしたものだ。

 当然、前傾姿勢のまま回ったから、体育館の上が見える。

 練習している部長、副部長、詩緒たちの姿が。

洸輝「……」

悠佳「……男の子だね」

洸輝「そうじゃねえよ」

 フライングスーツ姿の女子を見たかったのだろう、と言う悠佳に、そうではないと言い訳する。

洸輝「いいなあ、すごいなあ、ってな……。思うままに飛びまわって、FCをすることがこうも難しいとは思わなかった。挫折だよ、早々に」

悠佳「まだ挫折って言うには早いんじゃ……?」

洸輝「いや。いままで俺、たいていのことは人並み以上にできて、興味を持ったことのあるものなんてなかったんだ」

悠佳「自慢に聞こえる」

洸輝「違うよ。だから、心から楽しんだことなんてなかった。いや、楽しいことはあったし、心から楽しんでもいたけど、こう、なんて言うのかな。心の根本、今までの自分を変えてしまうような楽しさに、出会えてなかった」

悠佳「ふうん?」

洸輝「悠佳は? そういう悩みって、あったか?」


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