【蒼の彼方のフォーリズム】【オリキャラss】 蒼の彼方に光が見えた
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33: ◆oUKRClYegEez
2017/01/01(日) 12:25:21.14 ID:iRQ7Z3iM0
美亜「はい、じゃこれから新入生に向けてのFC部デモンストレーションをします!ボクは部長の東ヶ崎美亜です! こっちは助手の詩緒ちゃんでーす!」

 美亜先輩と内山は、すでにグラシュを履き、体型がはっきりとわかるFC専用の服、フライングスーツを着ていた。

 美亜先輩は男子の憧れのような体形で目のやりどころに困る。

 対し内山は、無駄な肉の一切ないスレンダーなタイプ。上から下まですとん、というわけではないが、となりにいる部長と比べると見劣りするだろうか。

 俺はあくまで試合・練習着として既にフライングスーツを買っている(用具一式はそろえた)からそこまでじろじろ見ることはしないが……三平はじめ、他の男子は違うかもしれない。

 女子は「これ着るのちょっと勇気いるよね」「全く男子は……」「でもかっこいい……」とか言っている。

詩緒「内山詩緒です! お願いします」

 朗らかに笑って内山が――ってえぇ⁉

洸輝「内山……?」

 さっきあれだけ体型の解説しておいて何驚いてんだ俺、という気がしないではないが。

詩緒「あんたも入ったのなら詩緒でいいわ。でも今はちょっと黙ってて」

洸輝「……おう」

 そういえば内……詩緒はスポーツ推薦か。なら、入学前からここの練習に混じることもあったのかもしれない。

美亜「この中にまずグラシュを履いたことのある人? それで空を飛んだことのある人?」

 2、3人が手を挙げる。

美亜「FCは?」

 聞くと、全員の手が降りた。

美亜「そっかー、初めてかー。よし! まあいい! とりあえず履いて飛んでみてもらおう!」

 え、という声が口々に漏れる。

美亜「飛んでみないことには始まらない。それに、みんなも飛んでみたいと思ったからここにいるんじゃないの?」

 それは確認の質問だった。

 『そうであることが当たり前』、というひどく当然の。

 笑顔でされた質問に、しかし俺は震えあがった。

 さも当然のように人の心をダイレクトに揺すって来る恐ろしさに。

 そのあたりに、男子部員が少ない理由がある気がした。


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