【蒼の彼方のフォーリズム】【オリキャラss】 蒼の彼方に光が見えた
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153:
2017/08/26(土) 23:23:50.49 ID:oF5uxnsg0
 夕食後、俺はストレッチをするために外に出た。

 いつもは部屋でするのだが、今日は何となく空を見たい気分だった。

 日向昌也。俺の見た光。

 その光に近い場所にいる、一ノ瀬莉佳。

 彼女自身も強い輝きを放っていて、まぶしすぎる。


 バランサーオフ……。あれを習得するのに、彼女はいったいどれだけの時間と努力を費やしてきたのだろう。

 ついこの間グラシュを初めて履いたばかりだからこそ感じる、立ちはだかる壁、扉の違い。

 グラシュを履いて飛ぶことが、一つ鍵穴のある扉を開けることだとするならば、バランサーオフは三つや四つの鍵穴のある扉。それも、鍵の場所も鍵穴の場所も知らされてはいない。

 鍵とはつまりコツであり、自分の中でしか持つことのできないもの。

 開いていない扉の向こうに、それでもなお伝わる輝きを放った日向昌也や一ノ瀬莉佳がいる。

 俺がこの扉を開くときはくるのだろうか。いや、開かなければ、それも早くしなければいけないのに、俺は何をやっているんだろうか。

 足にはグラシュでなく、運動靴を履いている。いつも土曜日練習の時にランニングする靴だ。

 ふう、と息をつく。

 こんな状態で、果たして俺は光の場所に行けるのか――。

莉佳「ちょっと、いいかな?」


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