【蒼の彼方のフォーリズム】【オリキャラss】 蒼の彼方に光が見えた
1- 20
132: ◆oUKRClYegEez
2017/06/04(日) 17:09:03.42 ID:4yzwQdSS0
洋行「わからないときは、ちゃんと答えを提示するのが教師の仕事です。情けないことに、僕は技術的なことはなにも言うことはできませんが……今回、勝敗を分けた一番の要因は、言うことができます」

 そこで一度区切った先生は、片づけをしている女子部員の方を見ながら言った。

洋行「サポーターへの信頼、です」

洸輝「信頼……」

洋行「なにも、伊泉君が内山さんを信用していないわけではないでしょう。けれど、それよりも水無月君が理亜さんに抱いている信用の方が大きかった」

 理亜先輩は詩緒たちに指示を出して、機器をしまったりテントを片づけたりしていた。

 女子だけでテントを片づけていることに驚いたが、先輩たちは手慣れた様子で連携しながらぱっぱと片づけていく。

洋行「例えばそれが試合に出たのが、最後のドッグファイトの起点となった背中タッチ。あの動きは、水無月君の考えではありませんよね? 明らかに洸輝君が動くのを見てのタイミングではなかった」

颯汰「……はい。りーせんぱ――理亜先輩の指示です」

洋行「呼び方はなんでもいいと思いますよ。相手が嫌がらないものならば。僕もまだ、彼女たちに『名前で』と言われて逃げ回っている状態ですから」

 美亜先輩とか小梢先輩のぐいぐい迫ってくる恐怖の笑顔がすぐに想像できた。

洋行「冷静な分析に長けた彼女なら、伊泉君が飛ぶことに不慣れだということを計算に入れて指示を出すでしょう。水無月君が信頼を置いているのなら、その指示に従わないはずがない。そして内山さんは感覚でFCをするタイプの選手です。伊泉君が同じタイプの選手ならまだ違ったのかもしれませんが、『感覚で体勢を立て直せ』と言われても、その感覚が養われていない初心者では難しい話でしょう。僕がそうですし。彼女、よく見えてはいるのですが……初心者向きのサポートは難しいのかもしれませんね」

 自分で考えたことを脳内で書きとめるように、少し先生は話をとめた。

洋行「すべてサポーターが悪いわけではありません。もちろん、技術がしっかりしていればもっと試合結果は変わってくるでしょう。それでも、今回の一因にサポーターの相性があったのは事実です。まだ慣れないうちは、二人とも東ヶ崎さんに基礎を教えてもらうといい。それが身についてきたら、内山さんの言うことも理解できると思いますよ」


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
228Res/187.52 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice