247:名無しNIPPER[saga]
2016/12/21(水) 02:43:36.67 ID:3nLW6oL9O
でも、私には無理。
「頭は 美味しい」
だから『何処かの誰か』にお願いします。
この怪物を殺して下さい。この怪物を殺して下さい。この怪物を殺して下さい。
脚を奪って、動けなくして、痛め付けて痛め付けて殺して下さい。
もし可能であれば、これまで奪った命の分だけ殺して下さい。
医師としてではなく、個人として願います。
「どうか、この怪物を殺して下さい」
「願われずとも殺す。王の命だ」
月を背負って現れた黒衣の何者かが、怪物の野太い腕を切り落とした。
右手には鋼とも鉄とも違う異質の輝きを放つ剣があった。
元素供給弾をも通さなかった分厚い皮膚と骨肉を、剣で切り裂いたというのか。
「暴れるな。暴れれば死ぬぞ」
黒衣をまとった女性が言った。
彼女は手の平から零れ落ちた私を抱き止めると、地上にふわりと降り立った。
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