235:名無しNIPPER[saga]
2016/12/20(火) 23:43:13.67 ID:IIiBXkp6O
『離れろッ!!!』
そうでした。彼は私を突き飛ばしたのでした。
再び空から何かが降ってきて、とても避け切れそうにないから、私を突き飛ばしたんだと思います。
何とか身を起すと、彼の姿は降ってきた何かに隠れて見えませんでした。
ぼやける視界の中で必死になって彼の姿を探しましたが、やはり何かに隠れて見えません。
少しずつ視界が戻っていき、『それ』が何なのかやっと理解出来ました。
彼の身体を隠していたのは、空から降ってきた何かの正体は、灰色の怪物の大きな手。
すぐに手を掴んで持ち上げようとしたけれど、重くて重くて持ち上がらない。
小指側から呻き声が聞こえたので目を向けると、うつ伏せに倒れる彼の姿がありました。
私は大急ぎで怪物の手の甲を乗り越え、彼を小指の下から出して抱き寄せました。
膝から下がなくなっていたので何とか治そうとしましたが、何故か医療術が使えません。
紫色の雷がばちばちと鳴るだけで、彼の身体が癒える気配はありませんでした。
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